ビリー・アイリッシュ『ウェン・ウィー・オール・アスリープ、ウェアー・ドゥ・ウィー・ゴー?』(2019年)〜融通無碍の音〜

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こんにちはマナです、今日はビリー・アイリッシュのアルバム『ウェン・ウィー・オール・アスリープ、ウェアー・ドゥ・ウィー・ゴー?』を紹介します。

それでは、いってみましょう!

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【新時代のポップ・アイコン! ビリー・アイリッシュ!!】

ビリー・アイリッシュ (Billie Eilish)はアメリカ合衆国カリフォルニア州出身のシンガーソングライターである。

囁くように歌うウィスパーボイスと独自のエレクトロ・サウンドで人気を博す、兄のフィニアス・オコネルはビリーの音楽をプロデュースしている。

 

2017年にEP『ドント・スマイル・アット・ミー』をリリースしており、僕はこの頃からビリーの音楽に注目して。

 

ビリーはオーバーサイズの服や独特なヘアカラーなどが特徴で21世紀の新たなポップ・アイコンと呼べる存在である。

【衝撃的なファーストアルバム『ウェン・ウィー・オール・アスリープ、ウェアー・ドゥ・ウィー・ゴー?』】

ビリー・アイリッシュは2018年に待ち望まれていたファーストアルバム『ウェン・ウィー・オール・アスリープ、ウェアー・ドゥ・ウィー・ゴー?(When We All Fall Asleep, Where Do We Go?)』をリリースする。

僕は発売と同時に購入し聴き込んだアルバムタイトルは「私達は眠りに落ちたら、どこへ向かうのだろう?」と言うリスナーに色々な解釈が出来るような物になっているのが面白い。

率直に言ってしまえばこのアルバムは「暗い」底無しの闇を持っている、同じ女性ミュージシャンで例えるならポーティスヘッドPJ・ハーヴェイに近いと思う。

 

このアルバムは聴き手を選ぶと思う、決してポップなアルバムでは無いし躁鬱的なムードに支配されている。

でもこれが2019年のリアルなのだろう、世界的なウイルスの蔓延や不況そして紛争。

 

決して能天気で楽しい時代ではない、世代のリアルを見事に切り取っているビリーフィアネスの融通無碍の才能には素直に脱帽するしかない。

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【連綿と続く音楽の世代交代!】

僕はかつてこれと似たような状況を体験した、アークティック・モンキーズがファーストアルバム『ホワットエヴァー・ピープル・セイ・アイ・アム、ザッツ・ホワット・アイム・ノット』をリリースした時だ。

僕はその頃十代だったので最初はその激しくパンキッシュなサウンドに夢中になった、一通り聴き込んだところで歌詞の意味を知って驚いた、イングランドのリアルと絶望を切り取った綺麗事一切無しの歌詞。

僕はビリー・アイリッシュの才能をアークティック・モンキーズと重ね合わせてしまうのだ。 

 

 

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【アルバム『ウェン・ウィー・オール・アスリープ、ウェアー・ドゥ・ウィー・ゴー?』収録曲紹介】

1.  !!!!!!! (0:13)

2.  バッド・ガイ [bud guy] (3:14)

アルバムのリード・トラック、躁鬱的に鳴り響く不可思議なテンションとポップネスに溢れている、耳に残るサビが何度も脳内でリフレインする。

3.  サニー  [xanny] (4:03)

気怠げなビリーのウィスパー・ボイスが存分に堪能できる、サビでのエフェクトがかかったボーカルと全編を覆うヘヴィなサウンドが印象的な一曲だ。

4.  ユー・シュッド・シー・ミー・イン・ア・クラウン [you should see me in a crown] (3:00)

アルバムの中でもダンサブルなサウンドを持つ一曲、荒廃した世界を思わせる独自の歌詞が特徴的だ、現代美術家の村上 隆が作成したミュージック・ビデオも話題を呼んだ。

5.  オール・ザ・グッド・ガールズ・ゴー・トゥー・ヘル [all the good girls go to hell] (2:48)

独自のダブ・ステップ風のサウンド・スケープを持った曲、黒を基調としたミュージック・ビデオが印象的だ、歌詞はかなり挑発的でビリーの独特の価値観が溢れた名曲だ。

6.  ウィッシュ・ユー・ウェアー・ゲイ [Wish You Were Guy] (3:41)

アコースティック・ギターが響きわたるレイド・バックしたサウンドが気持ちいい、現代のジェンダー問題を想起させる歌詞が特徴的な一曲だ、かなり際どい歌詞だと思う。

7.  ウェン・ザ・パーティーズ・オーヴァー  [when the party’s over] (3:16)

十代の多感な少女らしい繊細な歌詞が素晴らしい、静かなサウンドでその分ビリーの歌唱力を堪能できる、ビリーが黒い涙を流すミュージック・ビデオもインパクト抜群だ。

ロックバンドブリング・ミー・ザ・ホライズンもこの曲をアコースティックでカバーしている。

8.  8 (2:53) 

9.  マイ・ストレンジ・アディクション  [my strange addiction] (2:59)

ヘヴィなエレクトロ・サウンドが楽しめる、

10.  ベリー・ア・フレンド  [bury a friend] (3:13)

ビリーの歌唱に少しヒップ・ホップ的な要素を感じさせる、歌詞は陰鬱で退廃的な世界観を表している。

11.  イロミロ [ilomilo] (2:36)

イロミロ?

イロミロってなんだ?と思ったらパズルゲームの名前らしいね、歌詞の中にビリーのドキュメンタリー映画『世界は少しぼやけている』と同じフレーズが登場する。

12.  リッスン・ビフォー・アイ・ゴー  [listen before I go] (4:02)

静寂を表したかのようなピアノ演奏が覆う、時折挿入されるヘヴィなエフェクトがアクセントになっている、歌詞は人生のドン詰まりを描いている、この若さでこんな歌詞が書ける才能が怖い。

13.  アイ・ラヴ・ユー  [i love you] (4:51)

アルバムの中ではシンプルな歌詞のラブソングだ、それゆえビリーの心情がダイレクトに伝わる名曲に昇華されている、演奏はアコースティックギターを使用している。

14.  グッドバイ  [goodbye] (1:59)

最終曲、アウトロ的な性質を持つ。

 

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